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アクセシビリティ&法的表現(コントラスト/フォント/医療広告ガイドライン)

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5-11アクセシビリティ×安心設計

医療サイトでは「伝わるデザイン」だけでなく、“安全に伝える設計”が欠かせません。
アクセシビリティ(誰もが見やすく使いやすい設計)と法的表現の遵守は、信頼を守るための土台です。
今回は、コントラストやフォント選び、医療広告ガイドラインの基本まで、医療ブランディングに欠かせない視点をまとめます。

目次

1.アクセシビリティとは?(読みやすさ=信頼)

アクセシビリティとは、「誰にとっても利用しやすいWeb設計」を意味します。
高齢者、弱視の方、色覚の違いを持つ方など、すべての利用者が快適に情報を得られることを目的としています。
医療サイトでは、アクセシビリティの欠如が“信頼の欠如”に直結します。

パソコン苦手な院長

たとえば、文字が小さかったり、薄い色だと読みにくいですよね。

ぱそあん

その通りです。
「おしゃれ」よりも「読みやすい」を優先することが、医療サイトの基本姿勢です。
見づらさは、患者様の不安や離脱につながります。

アクセシビリティはデザインの一部ではなく、ブランディングの一要素です。 「誰にでも優しい設計」がそのまま“安心できる医院”という印象をつくります。

2.コントラスト設計:見やすさと安心感のバランス

テキストと背景の明暗差(コントラスト比)は、読みやすさを決定づける要素です。 特に高齢者やスマートフォン利用者が多い医療サイトでは、コントラスト比4.5:1以上が推奨されています。

医療サイトにおすすめの配色
  • 背景:#FFFFFF(白) × 文字色:#1A1A1A(濃いグレー)
  • 背景:#F7FAFC(淡いブルーグレー) × 文字色:#144E85(医療ブルー)
  • リンク文字:#289DD5(コントラスト高めの青)
  • 警告・注意文:#B22222(暗めの赤)を使用し、過度な強調は避ける

背景色が白でも、文字色が薄いグレーだとコントラスト不足になります。 見出しやボタンも同様に、しっかりと差をつけることで「押せる」「読める」が直感的に伝わります。

3.フォント設計:医療サイトに合う「読みやすい書体」

フォントは、医院の印象を決める重要な要素です。 丸みのある書体は「やさしさ」、直線的な書体は「信頼感」を演出します。 ただし、医療サイトでは過度な装飾や筆記体は避け、視認性重視が基本です。

医療サイトに向くフォント例
  • Noto Sans JP(安定感・可読性抜群)
  • Yu Gothic UI(Windows標準で見やすい)
  • メイリオ(柔らかく親しみやすい印象)
  • ヒラギノ角ゴ ProN(Apple端末で自然な読みやすさ)

フォントサイズは本文で16px以上、見出しで20px以上を推奨。 余白と行間を十分に取ることで、読むストレスを減らします。 視認性の高さは、ブランディングの信頼感そのものです。

4.ボタン・リンクのデザインにも配慮を

リンクテキストの色だけでなく、下線やボタンの形状を付けることで、操作性を高められます。 特に高齢者ユーザーには「どこが押せるのか」が視覚的に伝わることが大切です。

  • リンク文字に下線をつける
  • ボタンは角丸+影で押しやすさを表現
  • タップ領域は44px以上を確保(スマホ基準)
  • 色だけでなく、形や位置で機能を伝える

アクセシビリティの工夫は、デザインを壊すどころか、直感的で美しいUIにつながります。 「見やすい」「押しやすい」は、それだけで“思いやりのデザイン”になるのです。

5.医療広告ガイドラインの基本を押さえる

アクセシビリティと並んで重要なのが、法的表現の遵守です。 医療広告ガイドラインでは、「誇大」「比較」「体験談」などに関する規制が細かく定められています。 ホームページは「広告」に該当するため、これらのルールを守る必要があります。

医療広告で注意すべき表現例
  • NG:「必ず治ります」「最新機器で完治」→断定的・誇張表現
  • NG:「〇〇医院よりも安い」→比較広告
  • OK:「再発を防ぐために、〇〇治療を採用しています」
  • OK:「〇〇学会認定医が在籍しています」→客観的事実の記載

また、患者様の写真や体験談を掲載する際は、 本人の同意リスク・副作用・費用の明記が必須です。 特に美容医療やインプラントなど自費診療では、表示ルールを厳格に守りましょう。

6.E-E-A-Tと法的表現は「信頼の両輪」

医療ブランディングでは、「魅せるデザイン」と「守る表現」が両立して初めて信頼が生まれます。 E-E-A-Tが“実績と誠実さ”を伝えるなら、法的表現は“誤解を防ぐ安心”を支えます。 つまり、どちらも“信頼のデザイン”なのです。

ぱそあんのチェックポイント
  • 背景と文字のコントラスト比は4.5:1以上あるか
  • 本文フォントは16px以上、明瞭な書体を使用しているか
  • リンクやボタンが色・形・位置で識別できるか
  • 体験談や症例にリスク・費用を明記しているか
  • 「誇張・比較・断定」表現を使っていないか

7.まとめ:アクセシビリティは“誠実さ”のデザイン

アクセシビリティと法的表現の整備は、見た目以上に医院の姿勢を表します。 「誰にでも見やすい」「正しく伝える」――この2つを意識するだけで、サイト全体の印象が大きく変わります。

読みやすさは優しさ、誠実な表現は信頼。 それが、医療ブランディングにおける本当の“デザイン力”です。

次回記事のお知らせ(⑫ 採用ブランディング)

次回は、スタッフが誇りを持って働ける医院づくりをテーマに、
「採用ブランディング」の考え方と実践法を紹介します。

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