1.スタッフ発信は「医院の信頼を広げる力」
スタッフ発信とは、受付・歯科衛生士・助手など、現場スタッフがSNS投稿に関わる取り組みのこと。 “スタッフ目線”の発信には、院長とは違うリアリティと親近感があります。
パソコン苦手な院長スタッフが発信すると、言葉づかいとか内容がバラバラになりそうで不安です。



大丈夫です。 最初に「トーン」と「ルール」を決めておけば、誰が投稿しても医院らしさを保てます。 スタッフの発信が増えると、医院全体の雰囲気がより伝わりやすくなりますよ。
患者様は、「先生がどんな人か」だけでなく「スタッフの雰囲気」からも医院を判断します。 チームで発信するSNSは、“信頼のチームづくり”にも直結します。
2.役割分担でムリなく継続できる仕組みを
SNSを継続させるコツは、ひとりに負担を集中させないこと。 役割を分けてチームで進めることで、ムラのない投稿スケジュールが保てます。
- 企画担当:投稿テーマを決める(週1回会議などで共有)
- 作成担当:写真撮影や投稿文の下書きを担当
- チェック担当:表現や言葉づかいを確認
- 投稿担当:スケジュール管理・実際の投稿
「週ごとに担当を交代する」「1人1テーマを持つ」など、負担を分けるのも効果的。 また、LINEグループや共有スプレッドシートを使ってネタ出しを共有するとスムーズです。
3.医院らしい“トーン”を決める3つの視点
トーンとは、SNS全体で伝えたい“雰囲気”や“話し方”のことです。 投稿内容が異なっても、トーンが統一されていれば一体感のある印象を与えられます。
- ① 言葉づかい:「〜します」「〜ですね」など丁寧語で統一
- ② 絵文字・句読点の使い方:😊や✨などは軽く添える程度に
- ③ 写真の雰囲気:明るさ・構図・フィルターを揃える
たとえば「明るくて優しい医院」を目指すなら、投稿全体を“やわらかい口調”と“明るい色味”で統一。 トーンガイドを一枚まとめて共有すれば、誰でも医院らしい発信ができます。
4.発信テーマを決めてネタ切れを防ぐ
「何を投稿すればいいかわからない…」という悩みを防ぐには、 あらかじめテーマカテゴリーを決めておくのが効果的です。
- 🦷 治療・予防情報(例:ブラッシング・フロスの使い方)
- 💡 医院の日常(例:スタッフ勉強会・季節の飾りつけ)
- 🌿 院長コラム(例:診療理念・最新医療の紹介)
- 🤝 感謝投稿(例:患者様からの声・スタッフへの感謝)
- 📅 お知らせ(例:診療時間変更・休診情報)
投稿テーマを「週ごと」や「曜日ごと」に割り振ると、継続しやすくなります。 例:月曜=健康情報、水曜=院内紹介、金曜=スタッフ日常。
5.スタッフ投稿で注意すべき3つのルール
スタッフが安心して発信できるよう、医院内でルールを明確にしておきましょう。
- ① 患者様の個人情報・顔写真を掲載しない(同意がある場合を除く)
- ② 医療表現・症例内容は院長確認の上で投稿
- ③ ネガティブ・比較的な発言は禁止
また、スタッフがSNSに慣れていない場合は、「投稿テンプレート」を用意するとスムーズです。 文の構成を統一するだけで、発信の品質が安定します。
6.テンプレートで簡単に“医院トーン”を再現
【タイトル】〇〇について知っていますか?🦷
【本文】日々のケアで予防できる〇〇。今日はそのポイントをご紹介します!
【まとめ】定期検診で早めのチェックを✨ ご予約はLINE・お電話からどうぞ。
テンプレートを共有しておけば、誰が書いても医院の“トーン”が崩れません。 投稿数が増えると、自然と医院名で検索される回数も増加します。
7.スタッフ発信が生む“チームブランド効果”
スタッフ発信には、単なる投稿以上の効果があります。 スタッフが主体的に発信することで、医院への誇りやモチベーションも高まります。
- 「自分も医院の一員として信頼を伝えている」という自覚が育つ
- 採用面でも「雰囲気の良い医院」と感じられ応募率が向上
- チーム間の連携が強まり、コミュニケーションが活発になる
つまり、スタッフ発信は“内部ブランディング”でもあります。 外へ発信しながら、医院内の結束力も高める効果があるのです。
8.まとめ:チーム発信が“信頼の医院”をつくる
SNS発信は、もはや広報担当だけの仕事ではありません。 スタッフ全員が参加することで、医院の「人柄」がリアルに伝わります。 明るさ・一貫性・思いやり――この3つが揃うと、自然に信頼は育ちます。
チームで発信するSNSは、医院の未来をつくる“共創ツール”。
「伝える」から「一緒に届ける」へ。
スタッフ全員で、医院の想いを広げていきましょう。
次回記事のお知らせ(⑦ SNSで失敗しない“情報発信ルール”と炎上防止策)
次回は、SNS運用で気をつけたい医療広告ガイドラインや炎上リスク対策を解説。 信頼を守るための“安全な発信ルール”を実例とともに紹介します。









