1.ブランドカラーとは?医院の“顔”になる色

うちは開業して数年たつけど、なんとなく青を使ってるだけで“ブランドカラー”って考えたことないんです。



実はその“なんとなく”が大事なんです。
ブランドカラーとは、医院の“印象・理念・信頼感”を象徴する色。
いわば、医院の顔になる色です。
ロゴや看板、Webサイト、ユニフォーム、名刺などに同じ色を使うことで、
“どんな医院か”を視覚的に覚えてもらえます。
患者様は、無意識に「いつも同じ色=安心感」と感じるもの。
つまり、色の統一=信頼感の積み重ねなんです。
2.なぜ色の統一が信頼につながるのか



どうして“色をそろえる”だけで信頼感が出るんですか?



人は、“一貫しているもの”に安心を感じます。
逆に、色がバラバラだと“方針が定まっていない”印象になるんです。
たとえば、
・ロゴは青
・ホームページは緑
・チラシはオレンジ
このように色が毎回変わると、患者様は同じ医院だと気づきにくくなります。
たとえ文章や写真が良くても、“色が合っていない”だけで信頼を損ねてしまうこともあるんです。
ロゴ・看板・Web・SNSの色を統一することで、患者様の記憶に残る医院になります。
3.医院の理念を“色で表す”考え方



じゃあ、どんな色を選べば医院らしく見えますか?



それは、先生の理念や患者層によって変わります。
“どう思われたいか”を先に決めるのがコツですよ。
医院の印象別おすすめカラー
伝えたい印象 | おすすめカラー | 印象・心理効果 |
---|
清潔感・誠実さ | ブルー・ネイビー | 信頼・清潔・落ち着き |
優しさ・親しみ | グリーン・ベージュ | 安心・穏やか・癒し |
上質さ・専門性 | ホワイト・ゴールド | 高級感・丁寧さ |
女性らしさ・温かみ | ピンク・ローズ | 柔らかさ・共感 |
先進性・スピード感 | シルバー・ブルーグレー | 現代的・スマート |



色選びは“医院の性格診断”みたいなもの。
たとえば、“地域密着で優しい治療”ならグリーン系、
“最新設備で信頼されたい”ならネイビー系、という具合です。
4.メインカラーとサブカラーの使い分け



メインカラーって1色で決めたほうがいいんですか?



基本は1色を“主役”にして、補助的な色を2色ほど加えるとバランスが取れます。
3色ルールの基本
- メインカラー(約70%):医院の印象を決める色(例:青)
- サブカラー(約25%):メインを引き立てる色(例:グレーやベージュ)
- アクセントカラー(約5%):CTAやボタンに使う強調色(例:オレンジ・ゴールド)
色の使い方をこの3つに分けると、全体が整理されて見えます。
患者様の視線も自然に誘導でき、デザインに“安心感”が生まれます。
「主役の色」を決めると、デザインの迷いが減ります。
どの媒体でも同じ配色でまとめることが、ブランディングの第一歩です。
5.色のトーンをそろえるだけで“統一感”が生まれる



でも、同じ青でも微妙に違うことってありますよね。



そうなんです。実は“同じ色相”でもトーン(明るさ・鮮やかさ)が違うと、統一感が崩れます。
たとえば、サイト上で「鮮やかな青」と「くすんだ青」を混ぜると、チグハグな印象に。
明るさや彩度をそろえるだけで、プロっぽい印象になります。
色をそろえるときは、
・RGBやHEXコードで管理する
・デザインマニュアルに登録しておく
・CanvaやSWELLなら「ブランドカラー」に保存
こうした“再現性”があると、どのデザイナーが作っても同じ世界観を保てます。
6.医院ブランディングにおける「色の一貫性」の力



色だけでブランディングって本当にできるんですか?



できます。むしろ“色”はブランディングの中核です。
医院の理念やスタンスを、目で見てすぐ理解できる要素だからです。
たとえば
・ロゴの青を見ただけで「あの医院だ」と思い出してもらえる
・名刺・チラシ・制服・内装まで同じトーンで統一されている
・SNS投稿も同じ雰囲気の色味で安心感がある
これが「色の記憶による信頼形成」です。
患者様は無意識に、「見たことがある=信頼できる」と感じます。
ロゴ・サイト・紙媒体で同じ色を使うことで、“記憶に残る信頼”を築けます。
7.失敗しやすいブランドカラーの選び方



逆に、“やめた方がいい色選び”ってありますか?



はい。特に注意したいのが“流行りだけで決めること”です。
よくある失敗3パターン
① 流行色を採用してすぐに古く見える
→ 医療の信頼性は“安定”が大切。短期間で印象が変わる色は避けましょう。
② 複数人で決めて色がブレる
→ 意見をまとめるより、“医院の理念”を基準にするとブレません。
③ アクセント色を多用してチカチカする
→ 目立たせたい気持ちはわかりますが、信頼より派手さが先行してしまいます。
8.ブランドカラーを長く育てるために



なるほど…でも、一度決めたら変えない方がいいですか?



いい質問ですね。
基本は“変えない”ことが望ましいですが、トーンを調整して育てていくのはOKです。行りだけで決めること”です。
医院の成長やリニューアルに合わせて、
・少し明るめにして“親しみ”を強調
・グレーを足して“落ち着き”をプラス
といった調整をすると、ブランドを保ちながら時代に合った印象を保てます。
変えるときは、必ずロゴ・サイト・印刷物すべてに一貫性を持たせましょう。
9.まとめ:信頼を伝えるブランドカラーのポイント
- ブランドカラーは“医院の顔”であり、理念を色で表すもの
- 同じ色を使い続けることで「安心」と「記憶」が生まれる
- メイン・サブ・アクセントの3色構成で整理
- トーンをそろえるとプロらしい印象に
- 流行ではなく、医院の理念を軸に色を選ぶ
- ブランディングは“統一と継続”が信頼を作る
→⑤は、「女性患者様に響く“あたたかカラー”の心理