1.SNSは“発信の場”ではなく“対話の場”へ
かつてのSNSは「情報発信の媒体」でしたが、今は双方向のコミュニケーションが主流です。 投稿後のコメントやDMへの対応こそが、医院の印象を大きく左右します。 特に医療業界では、返信のトーンやスピードが“信頼度”に直結します。
パソコン苦手な院長コメントが来ても、どう返信すればいいか迷うことがあります…。



返信は「丁寧さ+温かさ」を意識すれば大丈夫です。 SNSでは“会話の延長”として自然に返すのがポイント。 たとえば「ありがとうございます☺️」や「励みになります✨」など、感謝と共感を伝える言葉が信頼を深めます。
コメントを無視するより、短くても返信するほうが印象は何倍も良くなります。 SNSでの小さな一言が、医院のファンを増やすきっかけになります。
2.“信頼を感じる”返信の3ステップ
- ① 相手を認める:「コメントありがとうございます」「見ていただけて嬉しいです」
- ② 共感を返す:「そのお気持ち、とてもよく分かります」
- ③ 行動につなげる:「次回の投稿で詳しく紹介しますね」「ご来院の際もお気軽にお声がけください」
この3ステップを意識するだけで、「丁寧な医院」「優しい印象」と感じてもらえます。 特に治療に関するコメントには、専門的な返答よりも“安心感”を優先しましょう。
3.DM対応で信頼を失わないコツ
DM(ダイレクトメッセージ)は、患者様が「直接話を聞いてほしい」と感じているサインです。 しかし、DMでの医療相談や診断に近い回答はトラブルのもと。 対応ルールを明確にしておくことが大切です。
- ① 医療相談・診断は行わない(「ご来院時に医師が丁寧にご説明します」と返信)
- ② 予約・キャンセルなどは公式LINEや電話へ誘導
- ③ メッセージは24時間以内に返信(遅れる場合は定型文で対応)
- ④ 個人情報(病名・写真など)はSNS上で扱わない
DMの対応をスタッフが行う場合は、「返信テンプレート」を共有しておくと安心です。 トラブルを防ぐだけでなく、迅速で一貫性のある対応が可能になります。
4.共感投稿で“ファン患者様”を増やす
共感投稿とは、医療情報だけでなく「心に寄り添うメッセージ」を発信する投稿のこと。 患者様が「この医院、感じがいいな」と思うのは、専門性だけでなく“人柄”が伝わる瞬間です。
- 🌿「歯医者は怖いという方へ。少しでも安心できる時間を大切にしています」
- 🦷「小さなむし歯でも、放っておくと大きなトラブルに。早めの受診が大切です」
- 💬「患者様の“来てよかった”の一言が、私たちの原動力です」
こうした投稿は、いいね数や保存数よりも、“共感と信頼の蓄積”につながります。 医院理念や診療姿勢を、やわらかい言葉で伝えることがポイントです。
5.SNS返信で気をつけたい3つのNG例
- ① 「それは違います」など否定的な言葉を使う
- ② 医療専門用語をそのまま使って難解にする
- ③ 投稿と無関係な話題や営業的メッセージを返す
SNSは“会話の場”であることを忘れず、返信では「説明」よりも「寄り添い」を意識しましょう。 言葉づかい一つで、患者様との心理的な距離が大きく変わります。
6.“医院らしい言葉づかい”をチームで統一
複数のスタッフが返信する場合、言葉のトーンを統一することも大切です。 そのためには、「SNS対応マニュアル」をチームで共有しましょう。
- 返信は「〜です」「〜します」など丁寧語で統一
- 絵文字は1〜2個まで(多用しすぎない)
- 共感+感謝の言葉を添える
医院らしいトーンを保つことで、誰が対応しても“一貫した安心感”が伝わります。 この積み重ねが、医院ブランディングの基盤になります。
7.信頼を育てる“共感サイクル”を作る
コメント・返信・共感投稿が循環することで、SNS上に「信頼のサイクル」が生まれます。
- ① 投稿:医院の想いを伝える
- ② コメント:患者様の声を受け取る
- ③ 返信:感謝と共感で返す
- ④ 次の投稿に活かす:患者様の声を反映する
この流れを意識するだけで、SNSは「情報発信ツール」から「信頼育成ツール」に変わります。 医院の理念を日々の発信で“体現”できるのが、SNSの最大の魅力です。
8.まとめ:SNSは“信頼を届けるもう一つの受付”
SNSは、医院と患者様をつなぐ“もう一つの受付”です。 そこに温かい言葉があるかどうかで、印象は大きく変わります。
返信の一言・共感のメッセージ・誠実なDM対応――。 どれも小さな積み重ねですが、それが“安心して通える医院”というブランドを形づくります。 これからのSNS運用は、「発信力」よりも「対話力」がカギです。
次回記事のお知らせ(⑨ リール動画・ショート動画で伝える“動く医療ブランディング”)
次回は、InstagramリールやYouTubeショートを活用した「動画で伝える医院の魅力」について。 スマホでできる簡単撮影のコツや、患者様が共感する動画構成の型を紹介します。









