目次
1.更新停止がSEO評価を下げる
パソコン苦手な院長数年前に作ったサイトをそのまま使っています。更新していないと問題ですか?



はい。更新されないサイト=情報が古いサイトとみなされ、検索評価が下がります。
医療分野では特に「最新の情報性」「信頼性(E-E-A-T)」が重要視されるため、月1回以上の更新を目標にしましょう。
最低限の更新スケジュール
- ・月1回:お知らせや院内活動の投稿
- ・半年に1回:スタッフページや診療時間の見直し
- ・年1回:全ページのリンク・構文・画像最適化チェック
2.プラグインとテーマの放置は脆弱性の原因に
WordPressでは、古いテーマやプラグインを放置すると脆弱性の入口になります。
更新通知が出たら、すぐに実施。更新前には必ずバックアップを取得しておくのが鉄則です。
| 項目 | 対策 | 頻度 |
|---|---|---|
| WordPress本体 | 最新版へアップデート | 月1回 |
| プラグイン | 使用中のみ更新、不要なものは削除 | 月1回 |
| テーマ | 子テーマ利用+親テーマ更新 | 年数回 |
| PHPバージョン | サーバー側で安定版に更新 | 年1回 |
3.SSL更新と混在コンテンツの再チェック
SSL証明書の有効期限切れや、HTTPリンクが混ざる「混在コンテンツ」は、サイト警告やSEO減点の原因になります。
特に画像・PDFリンクがHTTPのまま残るケースが多く、定期点検が必要です。
SSL点検リスト
- ・SSL証明書の有効期限を確認(年1回)
- ・すべての内部リンクがHTTPS化されているか確認
- ・画像・PDF・外部埋め込みにHTTPが混在していないかチェック
- ・Let’s Encrypt利用時は自動更新ログを確認
4.法的表示・広告ガイドラインの更新漏れ
医療広告ガイドラインは年々改定されており、古い表現が違反リスクになることもあります。
「最新の基準で正しい表現に修正する」ことが保守の一環です。
更新対象ページの例
- ・プライバシーポリシー(法改正・クッキー対応)
- ・診療案内(ビフォーアフター写真・体験談の表現)
- ・スタッフ紹介(資格・所属学会の表記見直し)
- ・料金表(自由診療価格・税込表示)
5.バックアップと復元テストを忘れない
バックアップを取っていても、「復元できるか」の確認をしていないケースが多数あります。
定期バックアップ+年1回の復元テストで、万一のトラブル時も即座に復旧できます。
| 項目 | 方法 | 頻度 |
|---|---|---|
| データベース | 自動バックアップ(プラグイン/サーバー) | 毎日 |
| メディアデータ | クラウド保存(Google Driveなど) | 週1回 |
| 復元テスト | テスト環境でリストア | 年1回 |
6.アクセス解析とエラー検知の定期確認
保守の目的は「問題が起きる前に気づく」こと。
Google Analytics 4(GA4)とSearch Consoleを活用して、アクセス減少や404エラーを早期に検知しましょう。
チェック項目
- ・404エラーが増えていないか(リンク切れ)
- ・CVR(予約・問い合わせ率)の変動
- ・モバイル比率の変化
- ・ページ表示速度(Core Web Vitals)
7.担当者交代時の“引き継ぎ資料”を整える
医院スタッフの交代や外部業者の変更時、引き継ぎ資料がないと保守が滞ります。
運用ログイン情報・契約先・マニュアルを1冊にまとめておくと、トラブル時も安心です。
運用ドキュメントに含めるべき内容
- ・ドメイン/サーバー契約情報(管理ID・更新期限)
- ・WordPressログイン情報(管理者/編集者)
- ・使用プラグイン一覧・ライセンス状況
- ・バックアップ先URL・復元手順
- ・Googleアカウント(GA4/Search Console/Tag Manager)
8.ぱそあんのまとめ
ぱそあんのまとめ
- 保守は「トラブル対応」ではなく信頼維持の仕組み
- 更新・バックアップ・SSL・法対応を定期ルーティン化
- 脆弱性と広告ガイドラインの両面をチェック
- Googleツールで早期に異常を検知
- 担当交代に備えて引き継ぎ資料を整備
次回シリーズ予告(26:画像最適化と読み込み速度改善の基本)
次回は、表示速度を高める画像最適化・軽量化テクニックを紹介します。
SEO・UX・アクセシビリティすべてを高める、医療サイトに必須の実践編です。









