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医院の信頼を支える「ビジュアルトーン設計」

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ビジュアルは“第一印象で伝わる医療の態度”。
医院の理念(約束)を、写真・色・余白・文字・図形・動きで一貫表現できるかどうかが、信頼の感じられ方を決定します。
本稿では、医院規模を問わず使える「ビジュアルトーン設計」を、ガイド+テンプレ+NG例の3点セットで解説します。

目次

1.ビジュアルトーン設計の目的=“印象の再現性”をつくる

パソコン苦手な院長

写真や配色を都度決めています。作る人ごとに印象が変わってしまって…。

ぱそあん

目的は、誰が作っても同じ印象に着地する再現性です。
ステートメント(C3)で決めた一言を「見た目のルール」に翻訳し、院内・Web・SNS・紙の全てでブレをなくしましょう。

ビジュアルトーン設計の5領域
  • ① 写真(光・構図・表情)
  • ② 色(役割とコントラスト)
  • ③ 余白(間・行間・枠)
  • ④ 文字(階層・サイズ・長さ)
  • ⑤ 図形/アイコン/動き(強調の作法)

2.写真トーン:信頼は“光と距離”で決まる

パソコン苦手な院長

同じカメラでも、仕上がりの印象がバラバラです。何を統一すれば?

ぱそあん

光・色温度・距離・目線・背景の5点を決めます。
プロ撮影でなくても、以下のルールを徹底するだけで“誠実な清潔感”が安定します。

写真トーンの基準(院内共有テンプレ)
  • 光:自然光+面で照らす/影を強く落とさない
  • 色温度:5000〜5600K(青すぎない白)
  • 距離:人物は胸上~上半身/レンズは35〜50mm
  • 目線:カメラ目線+軽い微笑/院長は真正面、スタッフは斜め45°
  • 背景:白〜淡色無地/医療機器は清潔に整頓

治療写真は同意・匿名化・注意書きをセットに(B5参照)。撮影前の「片付けルール」も文書化しておきます。

3.色設計:役割で決める。好みでは決めない。

パソコン苦手な院長

ブルー系で清潔感は出しましたが、ボタンが目立たないと言われます。

ぱそあん

色は役割ベースで決めます。
“情報の階層”と“行動の誘導”を分けると、清潔感と操作性を両立できます。

役割別カラーパレット(例)
  • Base:#F7FAFC(背景)/#FFFFFF(カード)
  • Primary:#2A7CC1(見出し・リンク)
  • CTA:#3BB273(予約ボタン) ※最低コントラスト比4.5:1
  • Alert:#D64545(注意・重要案内)
  • Line:#E3E8EE(境界線・罫線)

ポイント:CTAはBase/Primaryと色相をズラすと視認性UP。院内掲示や紙媒体も同じ役割で運用。

色の濃度は75/50/25%の3段階を用意。図や表の階層と強弱が揃い、読み疲れを防ぎます。

4.余白設計:清潔感は“空気の量”で生まれる

パソコン苦手な院長

文字量が多くて詰まって見えます。余白の基準はありますか?

ぱそあん

8ptグリッドで統一します。
セクション間は10×8=80px、段落間は3×8=24pxを目安に。行間は本文1.8、見出し下は24〜32pxを固定。

余白は「言葉の表情」。理念の“やさしさ”を、行間と余白で体験へ翻訳します。

5.タイポグラフィ:階層・長さ・読みやすさの三原則

パソコン苦手な院長

フォント選びで迷います。読みやすさを優先すると味気なくなりがちで…。

ぱそあん

まずは階層→長さ→読みやすさの順で決めます。
書体はNoto Sans(本文)+Rounded系(小見出しや吹き出し)の二刀流が扱いやすいです。

文字サイズ指針(Web)
  • H1:28–32px/H2:22–24px/H3:18–20px
  • 本文:16–17px(PC)/15–16px(SP)
  • 本文行長:28–36字/太字は多用しすぎない

数字・時間・金額は等幅寄りで。FAQや注意文は箇条書きで“読み飛ばしても伝わる”形に。

6.図形・アイコン・モーション:強調は“静かに目立たせる”

パソコン苦手な院長

アイコンやアニメーションを加えると“楽しい”けれど、医療に合うか不安です。

ぱそあん

医療では「静かな強調」が基本。
アイコンは線の太さを統一(2px前後)。角はラウンドで硬さを和らげ、モーションは0.2〜0.3秒・イーズアウトまで。

使い方ルール(例)
  • ・箇条書きの先頭に丸(●)ではなく小さな矢印で視線誘導
  • ・CTAはホバーで影1段+僅かな拡大(1.02)
  • ・リール/動画のテロップは白地+薄い影で可読性確保

7.アクセシビリティ:読みやすさ=誠実さ

パソコン苦手な院長

ユニバーサルデザインは気になりますが、デザイン性が下がるのでは?

ぱそあん

読みやすさは最上位のデザインです。
最低限の基準だけでも“誠実さ”が伝わります。

最低限のチェック(院内点検用)
  • ・本文コントラスト比 4.5:1 以上/小見出し 3:1 以上
  • ・リンクは色+下線で区別
  • ・ボタンのタップ領域は44px四方以上
  • ・画像には代替テキスト、動画は字幕

8.院内・Web・SNSの“トーン同期”手順

パソコン苦手な院長

媒体が増えるほどトーンが崩れます。揃えるコツは?

ぱそあん

3つの固定で回ります。①色(Base/Primary/CTA)②写真の光③余白ユニット。
この3点をテンプレ化し、更新担当に“迷わない部品”を配布します。

配布物チェックリスト
  • ・色見本PDF(役割別チップ)
  • ・写真リファレンス(OK/NG例)
  • ・余白/見出しのCSSスニペット
  • ・SNSテンプレ(投稿・ストーリー・リールの枠)

9.OK/NG集:迷いを消す“境界線”の可視化

NG例

  • 強いビビッド色の多用(赤×黒×黄)で警告感が出る
  • 写真のオーバー加工(過度な美白・肌補正)
  • 本文の行長40字超+行間1.4以下で読みにくい

OK例

  • Base淡色+Primary濃色+CTAは補色寄りで視認性確保
  • 自然光・柔らかい影・水平な水平線の構図
  • 箇条書きと表の併用で“読み飛ばしても伝わる”

10.運用:月30分の“トーン点検会”で磨き続ける

パソコン苦手な院長

作って終わりにしたくありません。どう維持しますか?

ぱそあん

月1回・30分で十分です。
直近の投稿・チラシ・サイト更新を並べ、色・写真・余白・文字の4観点で〇/△/×をつけるだけ。改善1点を翌月に反映します。

11.ぱそあんのまとめ

ぱそあんのまとめ
  • 目的は“誰が作っても同じ印象”=再現性
  • 写真は光・距離・背景を固定して清潔感を統一
  • 色は役割で設計し、CTAは視認性を最優先
  • 余白・文字は8ptグリッドと行長基準で迷いを消す
  • 月30分の点検で“医院の声”をビジュアルに宿す

次回記事のお知らせ(C7️⃣ ロゴ運用と院内サインの一貫設計)

次回は、ロゴの余白・最小サイズ・禁止例と、院内サイン/フロアガイドを同じ声で揃える一貫設計を解説します。患者様が迷わない導線づくりに繋げます。